高齢になった親をもつと、何かあったらすぐに駆けつけられる距離にいられたらと思うのですがなかなかそうもいきません。私は東京、義両親は仙台という距離で、義父のがんの放射線治療の闘病生活が続きました。
義母が気丈かつ元気な人なので入院に関することはすべて引き受けてくれ、また義父も心配かけまいと面会もこなくていいと言い張る人でした。私たちには小さい子供がいるので移動も容易ではなく、そういうことも含め気を使ってくれたのだと思います。
幸い父のガンは今後も転移の可能性もありつつ経過もよく、大きな手術を終え退院できるまでになりました。一番気がかりだったのは気丈に振る舞う義母でした。何も心配いらないよ、と言いながらも高齢だし体力も落ち気味です。インフルエンザなど流行る時期の御見舞は本人も大変だったと思いますが、自己管理もきちんとされ、義父の看病に徹底されていました。
ガンというとどうしても本人が注目されがちですが実は違います。家族がいかに元気でいるか、タフでいるかがとても重要なのです。義母の強さを改めて思い知ったできごとでした。